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観光とカジノ

観光とカジノ -5-

ラスベガス ベラッジオ

エンターテイメントコンプレックスの集客力
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 2008年10月、東京ディズニーリゾート内に、シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京がグランドオープンしました。
 1984年に創設したシルク・ドゥ・ソレイユは、サーカス興行を手掛ける世界最大の企業、かつ興行団体名であり、カナダでフランス語を公用語とする、ケベック州モントリオールに国際本部があります。彼らの行うショーは、従来のサーカスを超えた、人間による前衛芸術表現と言えるもので、ツアー公演を世界各地で行っています。
 90年代からシルク・ドゥ・ソレイユを取材しているフリーランスライターの西元まり氏は、音楽や演劇、マジックをアクロバットで体現する彼らの個性的なサーカスジャンルについて、アートサーカスと名付けています。
 1993年、シルク・ドゥ・ソレイユは米国ラスベガスのカジノホテル、トレジャー・アイランドに初のレジデントシアター(常設劇場)をオープンします。シルク・ドゥ・ソレイユのショーは台詞がなく、誰もが驚く人間離れした芸術パフォーマンスにより、英語の分からない外国人観光客や、子供から大人までの幅広い年齢層で支持されていきます。シルク・ドゥ・ソレイユは、ラスベガスのエンターテイメントを家族向けに変えていくきっかけとなったのです。
 シルク・ドゥ・ソレイユのレジデントシアターは、1998年ラスベガスのベラッジオ、同年、フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート内にオープンします。以後、彼らのレジデントシアターは、ラスベガスを中心にアジアへも展開され、2008年12月時点、カジノホテル併設型が、ラスベガスに6棟、マカオに1棟、ディズニーランド併設型が、オーランドに1棟、浦安に1棟の、計9棟でショーを行っています。
 エンターテイメント施設単独では、顧客の年齢や性別、職業、所得、趣味、行動などが類型化され、類型外の人に、同施設への抵抗感を持たれていました。
 例えば、「ディズニーランドって、空想好きな女の子が行く様な所だろ」と言う20代の男性や、「カジノは、利己的な男性ばかり来てそうで入りづらいわ」と考えている30代の女性がいるとします。彼らは、自らがイメージする、単独のエンターテイメント施設を訪れる類型(「空想好きな女の子」・「利己的な男性」)に合わない人々です。
 単独のエンターテイメント施設が、形態の異なるエンターテイメント施設のコンプレックス(複合体)になる事で、幅広い客層が訪れやすくなり、顧客の類型化が解消され、より普遍的で安定した集客力を維持できる様になるのです。
 エンターテイメントショーのプロフェショナル、ソフトのシルク・ドゥ・ソレイユと、エンターテイメントのインフラ、ハードのカジノホテルやディズニーランドとのコラボレーションに
よって、客層を拡大させ、ショーを観るため宿泊日数を増やし、より感動と楽しさを顧客に与える相乗効果をもたらしました。
 エンターテイメントコンプレックスにおいては、客寄せのためのサービス競争が起こるため、顧客の楽しみは多様化し、リピート率を向上させています。
 アメリカのラスベガスやオーランドは、都市自体を、1つのエンターテイメントコンプレックスと見る事もできます。
 日本の地域振興型テーマパークは、知名度やアトラクション施設で勝負しても限度があります。むしろ、カジノやライブショーなどとのエンターテイメントコンプレックスを目指すべきです。サーカスをはじめ、ミュージカル、マジック、ものまね、コンサートといった、誰もが驚き、感動し、笑えるライブショーだけでも、多くの人々を集める事が出来ます。
 屋外型エンターテイメントの大規模テーマパークは、集客上、熱暑地や降雨地、寒冷地や降雪地には不向きであるため、南関東から北九州に至る太平洋ベルト地帯でしか適地がありませんでした。
 中・小規模テーマパークが屋内型アトラクションをメインにすれば、気候による影響を受けないため、安定した通年運営が可能になります。この屋内型テーマパークと、カジノやライブショーなどの屋内型エンターテイメントによるコンプレックスは、夏期暑すぎる九州や、冬期寒すぎる北海道・東北での集客力確保を実現させます。
 国内のテーマパークや観光地などを、最適なエンターテイメントコンプレックスにする事で、新たな需要が生まれて経済が活性化し、税収増加による財政赤字改善をもたらすのです。特に、カジノは、海外から多くの観光客を集める事ができるため、エンターテイメントコンプレックスの目玉となります。
 カジノは、日本のどんな地域にあれば、より多くの観光客を集められるでしょうか。次
ページで追跡します。

エンターテイメントコンプレックス
の集客力 参考文献

アートサーカス サーカスを超えた魔力(西元まり、光文社、2003年)

新・日本のテーマパーク研究(奥野一生、竹林館、2008年)

シルク・ドゥ・ソレイユ サーカスを変えた創造力(西元まり、ランダムハウス講談社、2008年)

シルク・ドゥ・ソレイユ オフィシャルウェブサイト

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