今日、国内の多くの自治体・民間サイドにより、カジノ開設構想が練られています。その中から、カジノ誘致に向け、ある程度具体化している自治体について掲載します。
1987年、我が国に総合保養地域整備法(リゾート法)が施行されると、日本全国でリゾート開発ブームが起こります。しかし、これは長続きせず、90年代になり、第三セクターを含む多くの大規模リゾート運営会社が破綻していきました。
リゾート会社が破綻した原因に、杜撰なマーケティング予測や、赤字にもかかわらず大胆な削減と構築を行わなかった無責任な経営などが指摘されますが、最大の原因は、各リゾートが提供するエンターテイメントコンテンツレベルの低さにあります。
破綻したリゾートが提供していたエンターテイメントコンテンツは、都市のミニチュア、メリーゴーラウンド、動物園、アスレチック場といった、子供が喜びそうな施設ばかりで、大人にとっては、高い入場料の割に物足りなく、一度行けば十分というレベルのものでした。こういった施設には、海外からの観光客を引き寄せる力はなかったのです。
海外の観光地にある有名なカジノには、地域の魅力を国内外に発信し、リピート来訪を確保する力があります。現在のマカオ、ラスベガスのように、大規模ホテル・劇場・ショッピングセンター・アトラクション施設などと併設されたカジノは、老若男女が楽しめる一大テーマパークとしての重要な要素となっています。カジノは、来訪者を歓迎するホスピタリティ施設なのです。
各都道府県に、最低でも1つはカジノがあっていいと思います。「隣接した都道府県でたくさんカジノを営業していたら、客が来なくなるカジノが出てくる。」と心配する方がいらっしゃるかもしれません。我が国は資本主義国家です。そこには、公正で自由な競争があります。競争がなくなれば、人々は努力しなくなり、サービスは低下してしまいます。どのカジノがいいのか、選択するのは消費者です。衰退するカジノがあるとすれば、サービスが悪かったか、もしくは、その場所には適していなかったという事になります。日本国内でカジノ立地に適した場所はそんなにないはずです。
ラスベガスは20世紀に、荒涼とした砂漠を開拓し、観光・ビジネス都市として開発されていきました。この都市には、19世紀アメリカの西部開拓時代と同じ、フロンティアスピリットが込められています。ラスベガスは、なぜ、世界中からたくさんの観光客を集め発展できたのでしょうか。それは、ラスベガスが、アメリカの精神を満喫できる場だからなのです。
日本でのカジノ立地計画を見ると、都市から極端に隔離されており、臨海地域や出島、内陸部でもカジノ周囲を運河で仕切るといったものがほとんどです。まるで、カジノに来る観光客が、サンフランシスコ沖のアルカトラズ島に収監された囚人のように疎外されてしまいます。
カジノゲストが「これが日本だ」と満喫できるような環境でなければ、海外から、わざわざカジノをしに日本まで高い旅費を払って来ません。バブル時代の第三セクターによる乱開発の結果、自治体の財政が逼迫し、八方ふさがりになったから、カジノでも設置して外国人にお金を落として行ってもらおうという感覚では、カジノの高いサービスは期待できず、いずれ、カジノも行き詰まってしまうでしょう。観光で一番重要なのは、その地の人々が提供する真のホスピタリティです。こういった点を、カジノ誘致を計画する自治体では注意しなければなりません。
低い求人倍率や低所得水準、人口減少、歳入悪化、地場産業の衰退など、厳しい経済状態が改善されない自治体に対して、国は優先してカジノ誘致を許可するべきです。地方都市の発達によって、日本経済を底上げするばかりか、大都市への一極集中がある程度是正されるため、深刻化する環境汚染問題の解消や大都市の極端な再開発コストの抑制につながります。カジノ解禁によって、結局は、我々国民が恩恵を受けるのです。
ラスベガスを越えるには、都市全体がエンターテイメントシティになる必要があります。カジノ以外に回遊できる観光資源があればある程、来訪客は増加します。世界一の観光都市が日本に誕生する日も、そう遠くないかもしれません。
|